💗『ネイマール-ピッチでくりだす魔法』より

ジュニーニョネイマール)はグレメタルの建物を見上げた。夢みたいだ。

とにかくサッカーをするのが楽しくて、うまくなりたいとか、そういったことは考えなかった。

ブラジル人が夢中になるようなプレーをする。それが楽しくて仕方なかった。

サッカーが大好きで、楽しくサッカーをしたいという情熱があったからこそ、結果的にジュニーニョのプレースタイルは磨かれていった。

いいプレーをして、ゲームの中で存在感を示すジュニーニョだったが、それだけじゃないとベッチーニョはひそかに思っていた。

いつか、ジュニーニョがブラジルサッカーに自由奔放な独創性をとりもどしてくれる。

この数年、ブラジルサッカーから独創性が失われつつあるとベッチーニョは心配していた。

何度もその話をするたび、パイ(ネイマールの父)も確かにそうだと頷いた。〟